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命の源「農」を大切にする社会へ



 食の安全性に対する関心と懸念が高まっている。輸入品を国産と偽ったり、事故米を食用に転用したり、基準値を超える農薬が残留する食品が流通するなどの事件がきっかけだ。これらの事件に共通する背景の一つに「食と農(=食料生産の現場)の距離の拡大」がある。
 食品の安全を測る新しい指標「フードマイレージ」は食料の輸入量に輸送距離を乗じたものだが、日本は韓国とアメリカの3倍、イギリスとドイツの5倍、フランスの9倍と突出している。
 日本のフードマイレージを最初に試算した農林水産省の中田哲也氏は「長距離輸送を経た大量の輸入食料に依存しているわが国の食料供給構造の特異な状況」と「大量の輸入食料の長距離輸送が地球環境に対して大きな負荷を与えている実態」が明らかになった、と指摘する。
 わが国は、世界一の農産物輸入国である。国内の農地の2・5倍に相当する耕地面積を海外に頼っている。仮に輸入農産物を国内で生産した場合、その栽培に必要な水の量は、国内の総水資源使用量の約3分の2にあたるという。私たちの食卓は、他の国の環境や人々の労苦と汗の上に成り立っている。
 食は本来、地産地消であり、食と農の距離は近く、消費者と生産者は“顔の見える関係”であった。それが今、わが国では崩れ、長い歴史のなかで育まれた食文化の知恵まで失いつつある。現代日本人の食生活は「崩食」であると警鐘を鳴らす識者もいる。
 農林水産省は今月、40%の食料自給率を10年間で50%まで上げる工程表を発表した。食への消費者意識が高まり、地産地消の流れが大きくなっている今こそ、本来の食文化を復活させる好機だ。何よりも大切なのは、私たちの命の源である「農」を社会全体の最重要の分野と位置づける一人一人の意識革命であろう。
 池田名誉会長は「農業を大切にしない社会は、生命を粗末にする野蛮な社会となり、すべての面で行き詰まる――これが私の持論です」と強く語っている。
 農漁村部は、この指針を胸に、農業・漁業従事者の幸せな笑顔輝く社会建設へ奮闘している。例えば、毎年2月に行う「農漁村ルネサンス体験主張大会」は、農業、漁業に活力を与える“日本最大の農漁業イベント”であり、今年の参加者は16万人を超えた。現代日本の閉塞感を破る希望の光が、ここにある。

社説 2008年12月12日 聖教新聞ご案内 SEIKYO online
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