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「国民読書年」がスタート
良書は人間を大きく養う



昨秋発表された「読書実態と意識に関する調査」((財)出版文化産業振興財団)によれば、1カ月間に本を1冊も読まない人は23・7%に上る。
 また、1カ月に読む本の冊数は「1冊」が最多の29・2%で、「5冊以上読む」と答えた人は10%。反対に「0冊」と答えた人が多かったのは30代だった。
 若者の活字離れや、本離れが叫ばれて久しい。日本では今世紀に入り、「子どもの読書活動の推進に関する法律」(2001年)や「文字・活字文化振興法」(05年)が成立。財団法人「文字・活字文化推進機構」を中心に、読書の振興のための、さまざまな取り組みが行われてきた。
 こうした中で、政府は本年を「国民読書年」と定めている。
 「じゃあ、読もう。」とのキャッチフレーズを掲げ、政官民協力のもと、文字・活字文化振興に向けた、多彩な活動も計画されている。国民一人一人が多くの良書に触れ、読書の楽しさを実感する機会としていきたい。
 文字・活字文化推進機構の福原義春会長は自身の読書体験を通して、「私という人間は、今までに読んだ本に編集されてでき上がっているようなものである」と語っている(本紙元日付)。
 読書は人を育てる。中でも長く読み継がれてきた古典や文学作品は、人類の英知が凝縮された書物といえよう。それゆえ戸田第2代会長は、「長編を読め。世界的な小説を読め」「青年よ、心に読書と思索の暇をつくれ」と訴えた。
 1日5分でも、10分でもいい。地道な読書の積み重ねは、時と共に大きな財産となる。
 池田名誉会長もその実践を長年続けてきた。若き日に、仕事と活動の合間を縫って、ユゴーやダンテ、ゲーテ、ホイットマンなど、古今の名著を読みに読んだ。その読書量が、現在の膨大な執筆活動を支え、良書を生み出す原動力となっている、と指摘する識者も多い。
 今、創価大学の中央図書館には、かつて創立者が学生に贈った指針が掲げられている。
 「読書は黄金の輝き/読書は勝利者の源泉/読書は幸福の伴侶なり/読書は偉人への道/良書を読め 悪書を叩け それが正義の人なり」――この言葉を胸に刻み、きょうも自身の心を豊かにはぐくむ一書をひもときたい。

社説 2010年1月6日 聖教新聞ご案内 SEIKYO online
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